巨尻

北関東某市にてサラリーマンの夫と二人で暮らしているパート主婦はなは、ある日の買い物帰りに、駅前に新規オープンしたと言う出張指圧「ラブチャイム」と言う店舗のチラシをもらって帰宅した。単身赴任中の夫との電話でその事を話すと、良かったら一度頼んでみたらどうだと勧められて、はなは恐る恐る電話で出張指圧を依頼したみた。すると月曜日に、中年の指圧師の男性と、その助手だと言う若い男性の二人がやって来て施術を…。

夫婦で入居した中古の賃貸マンション。結婚2年目で平穏に暮らしていたのですが、実はそのマンションの上階に、少々困った香ばしい風貌の男性がお住まいでして…。ゴミ出しのルール、共有スペースでの喫煙行為…。マジメで勝ち気で婦人会にも所属しているウチの妻は、そんな隣人氏の事を、とても毛嫌いしていました。平和主義の草食キャラだった夫の僕は、そんな妻に対して、あまり波風立てるなよと、いつも諭していたのですが…。

俺、篠崎。妻とは結婚2年目子供なし。俺の親戚でアキラ叔父さんって人がいてさ。まあ何せ、いわゆるひとつの、「ダメなキャラ」で、さ、昔から。昼間から酒を飲んでパチンコ行って一文無しで帰ってきて、それで、甥っ子の俺のところにも、毎月ちょくちょく、博打の種銭を無心しに、来たりしていて。その叔父さんが。マジメな性格の妻は、はっきり言って、その堕落した叔父の生活ぶりに、とても不満を持っている様子だったわけよ。

日付変更線を越えてもなお活気みなぎる繁華街…見渡せばそこには、「会社帰りのデートで少々盛り上がり過ぎて終電を逃してしまって帰宅方法を思案する、ラブラブカップルさん」なんぞが、多々いらっしゃるわけでありまして…。「こんばんはカップルさん」「あっ終電を逃したんですか」「もしよろしければ我々」「偶然たまたま方向が一緒なので」「もしよろしければ」「大事な彼女さんと」「ご自宅まで一緒にタクっていいですか？」。